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介護士が親の介護に『生活保護』を推す理由

令和の介護情報

折々に不正受給が問題になる生活保護は、名前の通り国民の最低限の生活を保証する制度です。

親世代には受給することは恥だと考える人もいるが、子世代にとっては介護にまつわる最大の問題「お金の悩み」を解決する唯一の方法

親に生活保護を受けさせてめっちゃ上手に介護をしていた方の例を知っている、介護士歴7年の当サイト管理人のナツメが解説します。

この記事を書いた人
ナツメ

横浜市(関東)→仙台市(東北)に出戻りした婦女子/派遣介護士(歴8年)を中心に複業している個人事業主/薄給のため親に「まじで金がないので介護が必要になったら書類手続きしかできない、すまんな!」と宣言済み

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介護士が感心した家族の対応

サービス付き高齢者向け住宅(介護サービスを受けられるアパート)に入居していた、生活保護受給者のAさん。

軽度の認知症はあるものの、杖を使わず歩けるしトイレの粗相や介護の拒否もない。

この位なら在宅介護してる人いっぱいいるよな~と思いながら観察していると、娘さんの存在が目に留まりました。

・近場に住んでいるそうで、1ヶ月に1~2度は「外でお昼食べて来ますね」とAさんと外出をする。それ以外にも、役所の事務パートの帰りに寄って日用品の補充をしていく。

・介護士の手が空いてる時には「お世話になってます。何か変わったことありませんか?」と挨拶をしてくださるため、Aさんの状態を細やかに情報共有ができる。

本人が意識せずぶつけて出来たアザなど、大怪我でない限り取り立てて報告することのない小さなことも話しやすかった。

・Aさんはお盆や正月などは決まって外泊して家族の団欒を過ごし、戻ってきた時はそりゃもう嬉しそうに孫の話をしてくれました。

ちなみに娘さんはこの時、お菓子などの手土産を持って「連休なのにお仕事お疲れ様です・今年もお世話になりました」など現場の介護士に挨拶してくれます。気遣いがすごい。

・「本人が気にしているから(髪を)染めてたんですが、もう染めに行きたいとも言わなくなったので(白髪は)そのままにしようと思います」と、同居してなくともAさんとの交流をしっかりしているため、娘さんはわずかな認知症の進行にも気がついていました。

小さな事ですが、ちゃんと職員にも教えてくれて助かりました。

・Aさんの体調不良を連絡すると2日中には病院に連れて行き、その週末は経過を見に来てくれる。

病院へ連れて行っただけで「義務は果たした」と言わんばかりなご家族もいる中、職員に任せっきりにせず経過まで気にするのが娘さんのスゴいポイント。

などなど、介護士から見て花マル満点の家族対応をしてくださった娘さん。

どうしてこんなに気遣いが出来るのかと私なりに考えた結果、「Aさんが生活保護を受給しているため、お金の心配をしなくていいから心に余裕があるんだな」と思い至りました。

生活費も日用品代も医療費も理美容代も介護サービス費も、生活保護のおかげで自分の財布が痛まない。だからAさんとたまの外食を楽しんだり、現場へ手土産を買ってくるくらいの負担なら許容できる。

近場に住んでいるから、交通費をあまり気にせず面会に来れる。

心に余裕があるから、自分の代わりに服薬管理や入浴などの日常的な介護をしてくれる職員に「いつもありがとうございます」と自然に言える。

仮にAさんの認知症が悪化しても、役所の担当者が生活保護受給者でも入居できる次の施設を探してくれます。

最初は「Aさんの状態なら在宅介護してる人いっぱいいるよな~」と思いましたが、同居を考えるタイミングで『生活保護』という行政の介入を受ける選択もあるのか!と目からウロコでした。

お金の悩みが解決する以外に、不正受給を防ぐための担当者の定期的な面会が、虐待防止につながる見守りにもなります。

生活保護でも入居できる施設を探す

もし親に蓄えがないなら、生活保護を受給できるよう手続きすることを私はおすすめします。

「不正受給のニュースとかで、生活保護を受けるのは気後れする」「親がそれなりの年金をもらってるから、ひとまず介護保険を使いつつの在宅介護でいいかな」──全然良いと思います。

ただ心配なのが、親戚きょうだいがいるのに、気がつくと自分だけが介護を担っている状況になっていることです。

地域包括支援センターなど、無料で相談できる相手や場所があることを忘れないでください。
センターの場所を調べる

親の介護をしたくない

「親と不仲で介護したくない、顔も見たくない」という方にも生活保護はおすすめです。

高齢の親に介護がなければ生きていけないことを知りながら、これを放置した場合には罪に問われる可能性があるからです。(刑法218条「保護責任者遺棄罪」)

後から「分かってたのに放っといたでしょ、それ罪!」と人生の邪魔をされないよう、行政へ相談実績だけでも作っておき、あなたの人生を守りましょう。

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